私は博士(理学)の学位を取得してから企業に就職し、企業研究者として働いています。この記事では、博士にアドバンテージがあると感じた点について、就活中や就職してからの経験に絞って紹介していきたいと思います。博士号そのもののメリットは別の記事で熱く語りたいです。
博士課程への進学を迷っている修士課程や学士課程の学生さんや、就活中の博士課程の学生さんの参考になればと思います。
博士課程者用の選考がある
私が就活で受けたほとんどの企業は、博士課程学生用の選考がありました。時期としては、修士や学士の方たちより、数か月以上も先に選考が始まる企業もあります。
就活解禁のような場面では、一度に複数の選考を平行することも多く、研究で忙しい学生にとってはかなり負荷がかかると思います。
一方で博士用の選考は早めに募集が始まる分、企業によって時期が分散しています。研究と両立しながら、各社の選考に集中できます。
配属先への希望が通りやすい
このメリットは、新卒一括採用を行っている旧態依然の日本企業で得られるメリットです。私は日系メーカーに新卒一括採用で就職しました。配属は入社してから決定するため、いわゆる「配属ガチャ」が存在します。
しかし、博士の学位を持っている私には、他の修士や学士の内定者より先行して配属希望調査が行われました。その結果として第一希望の研究部門に配属されています。同期の博士卒に聞くと、同様の待遇をしてもらっていたことも、のちに分かりました。
このように、博士の学位は配属ガチャを回避して、自身の配属希望を通りやすくするメリットがあるようです。もちろん、各企業によって状況は違うと思います。
昇進しやすい
私の部署は研究部門ということもあるためか、管理職に就いている方のほとんどが博士号を取得しています。
制度として昇進に博士号が必須ではないのですが、結果として博士が昇進しやすい状況を目の当たりにしています。博士課程で培ったスキルを遺憾なく発揮させたいですね。
まとめ
世の中に新たな知を創造する博士号の真のメリットを語る記事とはなりませんでしたが、今回は博士号のアドバンテージについて企業研究者の観点で紹介しました。他にも見つけ次第、随時記事を補強していこうと思います。
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